インザナ地獄

インザナ勢です

聖女の救済

聖女の救済

聖女の救済

よっしーに借りた東野圭吾の本のうちの1冊。
とりあえず今回は真面目に読み返したりしてトリックを見破ろうとしたものの、結局無理だったと言う。
トリックでも展開でも楽しめたのは容疑者Xの献身 (文春文庫)と同様。
ただ個人的には容疑者Xの献身の方が物語としては好き。
まあ犯人への感情移入の度合いが違ったのが大きい気もする。
以下ネタバレなので続きを読む記法+フォント黒。
続きを読む記法だとカテゴリで探した時とかに普通に表示されちゃうんで……。

改行だと無駄にスペース取るのがネック、なのでフォント黒を選択。
適当にマウスで範囲選択して見てください。
で、試してみたんだがこの方法凄くめんどくさい。
はてなキーワードに該当する単語をリンクしないようにしてやらないと、それらは白文字で表示されちゃうし。
まあちょこちょこ単語がでるだけならそんな問題ないんだけど、不気味だし、上手いところ単語が繋がっちゃうとネタバレする気配。
はてなに限らずブログでのネタバレ回避の記法は皆の悩みのたねっぽいなあ、めんどい。

今回は色々読み返したものの、トリックは見破れず。
というか読み返しをはじめたのが浄水器についてあまり触れられて無い段階だったのが勿体無かった。
まあ、浄水器の毒が発見された後で読み返してても、1年前から準備されていた毒なんて想像にはいたらなかっただろうけど。
というか考えるのも実行するのも難しすぎると言うか、もう少し綾音の個性と合致するようなトリックにしてほしかった気もするかな。
花の世話とかパッチワークとかとはまるで縁が無いからなあ、そっちを活用したんじゃないかと疑ってたんだが。
あと冒頭の
右側の一番下の引き出しに隠してある白い粉のことを思い浮かべた。ビニール袋に入っていて、その口はしっかりと閉じられている。あれを使うしかなさそうだ、と思った。もはや自分の前に光はない。
の部分は綾音がこれから毒を仕込むような印象を与える内容で、ちょっとミスリードを誘うネタとしてはよろしくない気が。
そもそもトリック的にはこの時点でこの毒を持ったままでいる必要性はないんだよなあ、
仮に離婚しないということになったとして、改めて殺意を覚える事があるかもしれないと考えたのか、
それともその毒の元の持ち主の事を忘れないためなのか……。
後は浄水器の存在がでてくるタイミングがちょっと遅いのが気になったところ。
まあ、たまたま気合を入れて読み返したけどトリックがわからなかったから愚痴りたくなっただけかもしれんw
ミステリの推理に慣れてる人からみればこの辺は m9(^Д^)プギャーかもしれない。

ネタバレでない部分に書いた、犯人への感情移入については性別の問題が大きいか。
後は容疑者Xの献身に比べると、津久井潤子が既に死んだ人物だったり物語の鍵でもあるため、
存在が判明するのが遅く、彼女に対する綾音の感情の描写が少ないというのもありそうだ。
そんなわけでトリックそのものの意外性は容疑者Xよりあるものの、ちと物語部分でのインパクトは弱かったかな。
読者が女性だったりするとまた印象が変わりそうな気もするけどねー。
糸冬